欠くべからざる物が集まり、巧みな建た住まいは創られる。

建た住まいを手掛けるにあたっては、それを構成する一つ一つの物に、使命があるということを肝に銘じて業務にあたること。欠くべからざる物として、生まれ、育った各部位のすべての物たちの使命の重みを軽んじて、安易に破棄してはならない。

病むとき、不便があるとき、もしくは都合により、建た住まいを見直すときにおいてもその対応は、欠くべからざる要とその物々の使命をよく見極め、執務執行の意義を理解して方法を考慮し、英知を振り絞り尽きるまでの創意工夫を持ってことに当たること。

もし、問題や困難に突き当たっても、心して、前向きに取り組むべし。執務執行の達成は、困難や不可能を乗り越えたときにあり、その感動は、物々の使命がさらなる巧みな縁を得て、より輝きを増すことによってもたらされる。

巧みな建た住まいとは、住遊空間であり、幸せの箱であるのだから。